東日本大震災:伊豆市、シカ肉検査 放射性セシウム、暫定規制値以下 /静岡
伊豆市は20日、同市の食肉加工センター「イズシカ問屋」で加工したシカ肉の放射性物質検査結果を発表した。検体すべてから放射性セシウムが検出されたが、いずれも食肉の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を下回った。
検査したのは、8月20~27日に市内で捕獲された3頭の肉で、放射性セシウムは1キロ当たり145~20ベクレル検出された。
菊地豊市長は「(規制値の)範囲内で安心している。データを正確に市民に知らせ、安心につなげたい」と話した。市は今後、月1回程度の頻度で検査を行う方針。
同市によると、イズシカ問屋では8月末までにシカ137頭が食肉加工され、市内4カ所の精肉店などで販売されている。【樋口淳也】
毎日新聞 2011年9月21日 地方版
丹沢山麓の町では、たまに鹿が国道246号線を止めたりすることがあります。
ちょっと山道にはいると、恐ろしいほどしっかりとした角を生やした牡鹿がいますし、富士の方に行けば子鹿の群れなども見かけます。
このあいだも、白州に向かう途中の御殿場で、道ばたに群れる子鹿の群れを見ました。
あの鹿たちも汚染されているんですね。
そして、鹿が汚染されているということは、そのレベルくらいは私たちも汚染されているってことなんでしょう。
ついでに、鹿肉についてはこんなニュースもあるので、一緒に載せておきます。
シカ肉給食:伊豆市で模索 食害減へ地産地消 調理方法、試行錯誤 /静岡
◇コロッケやカレーの具
伊豆半島でシカやイノシシによる食害が広がる中、駆除したシカの肉を有効活用しようと今年4月に食肉加工センター「イズシカ問屋」を開設した伊豆市で、学校給食のメニューに、シカ肉を取り入れられないか検討が始まっている。地産地消の食材を使い、食育などにも生かそうという試みだが、調理方法や安心・安全の確保などに給食独特の難しさもあり、試行錯誤が続いている。【樋口淳也】
イズシカ問屋では、8月末までにシカ137頭が食肉加工され、約575キロが市内3カ所の精肉店などに販売された。今月に入って扱う店舗が1店増えるなど、順調に稼働している。
給食への導入は、市教育委員会の栄養士らが、地産地消の食材の一つとして検討を始めた。8月には、実際に料理を作って試食したが、給食ならではの難しさもあり給食のメニューとして登場するには幾つかのハードルがある。
難しさの一つは、シカ肉の調理方法。シカ肉は一般的に、熱を通しすぎると肉が固くなるとされるが、学校給食法では、食材内部を75度以上で1分間加熱することが規定されている。このように、給食には調理法に制約があるため「おいしさと、安全のバランスを保つのが難しい」(学校給食関係者)という。試作の段階では、ミンチにしてコロッケに入れたり、カレーの具にしたりなど、加熱を前提とした料理が並んだ。
シカ肉そのものへの抵抗感や、アレルギーを持つ子への対応なども課題だ。市は「安心・安全と地産地消の、よりよい組み合わせを見つけなければいけない」と話す。
一方、学校給食をめぐっては、東京電力福島第1原発の事故以降、食材への放射性物質の影響を懸念する声もあがる。
シカ肉については、栃木県で国の暫定規制値(1キロあたり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された。市は今月上旬に専門機関で検査を依頼。8月末に捕獲し、イズシカ問屋で食肉加工したシカ肉を検査し、近く結果が判明する見通しだ。毎日新聞が取材したところ、安全性が問題となるレベルは下回るとみられるが、こうした点にも関係者は神経をとがらせている。
県自然保護課によると、伊豆半島全域に生息するシカは約2万2000頭。伊豆全体の農業被害は年間1億円を超すとされる。
毎日新聞 2011年9月16日 地方版