世田谷の高線量 各区、対応に追われる
2011年10月14日
世田谷区弦巻の民家脇の区道で高い放射線量が測定されたことを受け、ほかの区の住民にも不安が広がり、各区役所には十三日、問い合わせが相次いだ。世田谷区などは区道の放射線は福島第一原発事故との関連は薄いとみているが、身近になった放射能問題に敏感に反応する住民の不安を払拭(ふっしょく)するため、各区とも対応に追われている。
世田谷区に隣接する杉並区では、この日午後四時までに区民から六十五件の問い合わせがあったという。同区は今後、児童館、区民農園の空間放射線量の測定を予定している。「これまで区内五百カ所以上で測定してきたが、区民の安全、安心のため、より身近な場所の測定結果を公表していく」という。
豊島区では問い合わせが十四件あり、区の取り組みを説明した。区は小学校、保育園の三カ所で週一回測定する定点観測を続けており、追加の測定をする予定はないという。区内でこれまでに測定された最高値は〇.二一マイクロシーベルト(一マイクロはミリの千分の一)だったという。
千代田区は小中学校通学路周辺の放射線調査の検討を始めた。区内の放射線を心配する問い合わせの電話は二件ほどだったが、区は「原因はともかく区民の不安を払拭するため対応したい」としている。江東区には同日、「公園を調べて」「もっと細かく線量調査をして」などという要望が数件寄せられたが、五月に亀戸で土壌から高濃度のセシウムが検出された時の方が反応は多かった。
大田区では、住民らの測定結果を受けて、区として調査に乗り出す基準を毎時〇・二五マイクロシーベルトに定めている。これまでに学校からの連絡で基準を超えていたケースがあり、区は小中学校のうち花壇と接する雨どいを調査し、線量の高かった十三校で花壇などの立ち入り禁止にしている。
北区でも十三日、小学校の体育倉庫裏で、毎時一・〇一マイクロシーベルトの放射線量が測定され、周辺が立ち入り禁止になった。区は今後、土の入れ替えを検討。十月末から、区内全小中学校、保育園、幼稚園で、校庭以外の五地点を再測定する予定という。
市民団体による調査の結果、区内五十六カ所で毎時一マイクロシーベルト以上が測定され、うち八カ所は同三マイクロシーベルト以上だった葛飾区。十八日に市民団体が区側に調査結果を説明する。
団体が調査したのは、区側がこれまで調査対象に含めていなかった民間施設が中心。同会は「民間建物の除染も必要」とし、調査対象の拡大と、その調査結果を踏まえた除染を区に要請する方針だ。
ネット上では、荒川区が測定を拒否しているというのが話題です。(真偽不明)
測っていないといえば、丹沢山麓やその周辺も気楽なもんです…。