福島第1原発:「Sクラス機器」耐震性再評価が大幅遅れ
東京電力が国の耐震設計審査指針改定に伴って経済産業省原子力安全・保安院から求められていた、福島第1原発で重要な「Sクラス」の機器に関する耐震性再評価の作業が大幅に遅れていることが分かった。保安院が13日明らかにした。保安院は東日本大震災の揺れが同原発にどう影響したかを年内に評価する予定だが、その作業も遅れる恐れがある。
耐震指針は06年改定。同原発では想定する揺れの加速度が1・6倍に引き上げられた。
東電は、1~6号機のSクラス機器のうち原子炉圧力容器や格納容器など最重要の各7機器については「補強不要」との結論を08年3月に保安院に中間報告した。だが、それ以外の百数十機器は3年半経過した現在も報告がないという。
保安院によると、再評価に必要な計算式も未構築で「ほぼ未着手」とみている。森山善範・原子力災害対策監は13日の会見で「(06年の)再評価開始から既に5年も経過しており、大変残念」と東電の対応の遅れを批判。これに対し東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「(07年の)中越沖地震の対応で報告書をまとめるのが遅れた。今年3月11日時点では準備は進んでいたが、提出できる段階ではなかった」と釈明した。【岡田英、中西拓司】
毎日新聞 2011年10月13日 23時46分(最終更新 10月14日 0時05分)
つまりは、安全基準を高めたのにもかかわらず、東電はシカトしていたということですね。
これから、なぜ人災なのか、自然災害なのかという議論に進まないのでしょうか?
進めれば、国民から信頼が益々得られないからなのでしょうが、議論をしなければ、それはそれで信頼されない。
そんな状態でも、原発は動かせると思っているのでしょうか?