セシウム検出 南部CC運転再開へ 焼却灰、場内で一時保管
2011年10月30日
柏市は、高濃度の放射性セシウムを含む焼却灰が発生する恐れがあるため操業を停止している市南部クリーンセンター(CC)について、十一月七日に運転を再開する方針を決めた。行き場のない焼却灰は場内に一時保管することになる。
南部CCは、九月七日に始まった定期点検が終了した同月末以降も、一カ月分程度の焼却灰しか保管する余裕がないと見込まれたことから運転を見合わせていた。
CC幹部によると、フルで運転を続ける北部CCの処理能力がわずかに足りず、処理待ちの可燃ごみが増えている。ごみの回収に支障が出る恐れがあるため、一時的に南部を使い、北部CCの処理待ちごみを一掃することが必要と判断した。南部CCでは、焼却灰の保管スペースを増やす対策を取った。
南部CCには焼却灰を濃縮して量を減らす工程などがあるため、停止直前の九月六日に採取した焼却灰からも一キログラム当たり計四万二四〇〇ベクレルと、国が通常の埋め立ての基準とする同八〇〇〇ベクレルを大きく上回る放射性セシウムが検出されていた。北部CCの焼却灰は基準値以下で、県外の処分場で埋め立てている。
(横山大輔)