東日本大震災:岩手で流された船 兵庫の日本海沖で発見
2011年12月31日 19時51分 更新:12月31日 19時55分
31日午前10時40分ごろ、兵庫県香美町香住区余部沖北西約1.2キロの日本海で、無人の小型船が漂流しているのを漁船が発見。香住海上保安署の巡視艇が近くの香住漁港東港までえい航した。
同署によると、小型船は3月の東日本大震災の時は岩手県大槌町の吉里吉里(きりきり)漁港に係留されており、津波で流された遊漁船「第3長栄丸」(長さ約6メートル)。所有者で同町の会社員、野崎長一さんは津波で63歳で亡くなっている。
長一さんの兄で同町議の重太さん(68)は毎日新聞の取材に「弟が趣味の釣りに使っていた船。吉里吉里漁港の船が(津波で流され)北海道で見つかった話はよく聞くが、山陰で見つかったのは驚いた」と話した。
太平洋の黒潮、日本海の対馬暖流は年間を通じて南から北に流れており、同署は「韓国や九州から山陰に漂流物が流れ着くことは多いが、東北の太平洋岸からなぜ(船が)流れ着いたかは分からない」としている。【皆木成実】
【毎日新聞】
今日は、夕方の広範囲の地震にも驚きましたが、それを越えて驚いたのがこのニュースです。
日本近海の潮流の複雑さを示すものでもあり、また、船でさえ流れ着くのですから、少なくとも兵庫の日本海側でさえ放射性物質が流れ着く可能性を示したものでもあると言えるのではないでしょうか。