後祭の宵々々山ですから、10基をまわるのは楽勝です。
あと2つで終了となります。
御神体は筒井浄妙と一来法師。
平家物語には、宇治川の合戦が2回描かれています。
1回目は源頼政対平家、2回目は源義経対木曽義仲ですが、その1回目の戦いの場面が描かれているのがこの浄妙山になります。
実際の戦いでは、宇治橋の板が取り外され、狭い橋桁を渡る攻防戦となったようです。
そのときに奮闘したのがこの山の名前となっている僧兵の筒井浄妙で、先陣を切って戦っていたそうです。
やがて矢も尽き、刀も失った浄妙を救おうとするのですが、橋桁の上なので身動きが取れません。
そこで後ろから来た一来法師が浄妙の頭上を乗り越えたのがこの場面というわけです。
結局、一来法師は浄妙を守りましたが討ち死に。
頼政も敗れて平等院鳳凰堂で自害し、浄妙も落ち延びていくのだそうですが、結果として源氏が勝つので勝負の御利益があるとなっているそうです。
前懸は「桜図」、胴懸は「柳橋水車図」「柳橋図」、後懸は「楓図」となっています。
以前は布の水引を使っていたようですが、最近は「波頭文」彫刻になっています。
浄妙の鎧は重文指定です。