二の丸御殿は写真を撮ることができるのはここまで。
この建物は車寄(くるまよせ)といいます。
観光客は、ここから靴を脱いで上がりますが、かなり身体の大きい警備員さんが日本語と英語で注意事項を話しています。
お年寄りですが、発音がきれいだと妻が言っていました。
入ってすぐが遠侍(とおざむらい)。
襖絵に虎と豹が描かれているのですが、当時の絵師は豹をメスの虎と認識していたそうです。
二条城を訪れた人は、ここでいったん待機と成るそうですが、この襖絵によって威閣をする目的があったそうです。
当時の質素な生活を行っていた人たちにしてみれば、当時一流の絵師によって描かれた虎と豹に囲まれるのは、それだけで威圧感があったでしょう。
廊下は昔と変わらずの鶯ばりの廊下。
しかし、建物の保護のためか、剥き出しではなくカーペットが敷かれています。
前に入ったときと違い、障子の開かれているところも別に透明な板(ガラス?プラスチック?)越に見る見ることになっています。
また、廊下の角の柱なども人がぶつかっても痛まないように、プラスチックのカバーがつけられています。
また、監視カメラの量も半端ない。
文化財保護のためとはいえ、ずいぶんと面倒くさいことになっています。
改修というのは、こういうものも込みで行われたということなのでしょう。
蘇鉄之間や牡丹之間などは、廊下なのに人が暮らせる大きさ。
少し残念なのが、この広々とした空間も透明な板。
何を大切にするのかという視点の問題なのだと思いますが、確かに文化財は大切にされますが、そこの空間を感じるということは損なわれているように思います。
修復は天井の絵にも行われていました。
ただ、意図的なものなのか、予算的なものなのかは分かりませんが、後半は天井は昔のまま。
どれだけきれいに修復されたのかもよく分かりました。
2枚目の写真ですが、分かりにくいですが鼻隠しの所の飾りが去年の夏の台風で破損してしまったそうです。
その飾りの下から、葵紋の跡が出てきたそうで、おそらく明治に離宮になってから改修されたのでしょう。
本当は、廊下から庭園が見えたら良かったのですが、ガッチリと閉じられていて残念でした。