海水注入めぐり「再臨界はどうですかと尋ねた」 復興特別委で首相
2011.5.31 11:24
菅直人首相は31日午前の衆院東日本大震災復興特別委員会で、自民党の退陣要求に対し「今やらないといけない責任を放棄することはできない」と述べ、政権維持に強い意欲を示した。東京電力福島第1原発事故の海水注入問題をめぐる3月12日午後6時の首相官邸での協議に関しては「いろんな可能性を考えなければいけないから、『再臨界はどうですか』と尋ねた」と述べた。自民党の中川秀直元幹事長への答弁。
一方、原子力安全委員会の班目春樹委員長は首相を交えた協議の内容について「首相かどうか分からないが、『再臨界の可能性についてどうか』と聞かれれば、『再臨界の可能性ゼロではない』と言うかもしれない。しかし、周囲から再臨界について検討しろとかの記憶はない」と述べた。
首相はまた、「私が海水注入を『止めた』ということはありようがない。何か政治的な別の意図をもってやったことは全くない」と自らの関与を重ねて否定。その上で、東電本社の指示を無視して海水注入を続けた第1原発の吉田昌郎所長の判断について「正しい判断だった」と支持した。
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