原発事故直後 文科省 浪江町の高線量把握
2011年7月6日 06時59分
文部科学省が福島第一原発事故直後の三月十七日以降、現在は計画的避難区域に指定されている福島県浪江町山間部の赤宇木(あこうぎ)地区で放射線モニタリング調査を実施し、当初は毎時150マイクロシーベルト以上の高線量であることを把握しながら、一カ月間も具体的な地名を公表していなかったことが分かった。政府の隠ぺい体質が多くの被ばく者を生んだ可能性がある。
同省は、所管する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)で、原発から北西の赤宇木や飯舘村方面に放射性物質が流れている事実を察知。これらの情報に基づき、赤宇木地区の調査を開始した。
三月十七日の放射線量は毎時158~170マイクロシーベルト。だが、文科省ホームページで公表された資料では、赤宇木の地名は明らかにされず、「【32】(約三十キロ北西)」とだけ記された。
文科省が、地名を明らかにしたのは、約一カ月後の四月十一日分から。測定データは、経済産業省原子力安全・保安院などに送られたが、一帯が計画的避難区域に設定されるまでは、ほとんど住民の避難に活用されなかった。
赤宇木の今月四日午前の測定値は毎時17~36マイクロシーベルト。20キロ圏外の測定ポイントの中で最も高い値を示している。
文科省の担当者は「現地の住所表示が粗いので、測定ポイントを記した地図を公表した。地名を明らかにしたのは住民の問い合わせが多くなったからだ」と話している。
(東京新聞)
いま原発を動かそうと動いている、玄海町長はこの記事を見て何とも思わないのかなぁ。
この記事を見るまでもなく、政府は国民を見殺しにした。
ただちに人体への影響が見られないことをいいことに、救える可能性を何度も、何度も、何度も、放置した。
電源が喪失したときに、住民を避難させることは可能だったはず。
1号機が爆発した直後にも可能だった。
3号機の爆発のとき、2号機爆発音、4号機の連夜のナゾの火災。
その時々に避難をさせる切っ掛けはあったはず。
SPEEDIの情報を、菅内閣は知らなかったでシラを切り通そうとしているが「知らない」ハズがない。
昨年末に、浜岡原子力発電所で菅内閣は電源喪失の防災訓練をしていて、そのときにもSPEEDIによる想定は行われている。
そもそも、SPEEDIの情報が無くっても、天気予報の風向きを見れば大まかな避難計画は立てられる。
事実、私が15日早朝のギリギリの状況で関東を離れたのは、ウェザーニュースの風予報からの判断です。
その基本中の基本を「知らない」ハズもないのだから見殺しと言われても文句は言えない。
また、「知らなかった」であるものが利用できないのなら、政治の継続性が無くなるわけで、次の事故の時にも同じように「知らなかった」という言い逃れが通ってしまう。
それで、国の責任とは笑わせてくれます。
国の責任なんか空手形。
有事の際には、また国民は見殺しにされる。
死にたくなければ、現内閣の事故の刑事罰を求めるしかない。